拝啓 没したものにこそ日はまた昇る 様

kohya_hibiki+spirituality2014-03-16


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"チェンジさせることよりも光と影の両面を見ることに重きを置くべき"という忠告を外国の方から頂くと、一部の前衛的な日本サイドの方々の中で深い日本神話化が進んでいるのではないかと思います。

光と影の対比は天の岩戸神話そのものです。

ここで最も注意しなければいけないのは、昭和の時代にも経験した"天皇陛下こそが世界を治る王だ"というダークサイドに堕ちないことが大切です。

思いやりを最も持つ天皇陛下を守るために戦争をするというのは、本末転倒である、だがしかしそれが失われる運命を持つとすれば、ならば我々は滅んでも良いのかという振り子の中で私たちは世界最古の王朝を継続して参りました。

ただ単に勝てば良いのかという部分を考えた時に、日本史は決してそうではありませんでした。天下布部が成し遂げられようとした時、それを食い止めたのは一条氏連合でしたし、武力的八紘一宇を食い止めたのは陛下ご自身でした。原爆は仕方なかったというアメリカの言い分は間違っていますが、私たちが石原莞爾の暴走を止められなかったのも事実です。

これは日本の権力構造は公武合体と分離が断続的に行われており、最終的には公が武を制する形で決着するという流れが世界最古の王朝足らしめているといっても良い現象であると思います。

つまり、公を超えて相互を尊重する気持ちが少しでも失われれば、日本はまた70年前と同じ道を歩むことになるでしょう。嫌韓、嫌中など今まで抑えてきた日本人の感情が一気に噴出する時期です。これまでは被支配の状況下で感情をコントロールしてきましたが、今度は支配するかもしれない側での感情コントロールが必要となってきます。

この渡された黄金の鍵を米国はアフガン・イラク戦争で手放さざるを得なくなったのです。私たち日本人が今、なぜこれを試されているのか?深く考えなければいけないでしょう。

力を持つ者が弱者を支配せずに自分をコントロールするのは、弱者が強者に抵抗することより難しいです。なぜならば、人間は外側の敵にはレジストできますが内側の敵にはレジストできにくいからです。つまり、それはinvisibleの敵だからです。

見えない敵と戦ってきた私たちは明確にそれを位置づけ、内なるダークサイドと戦っていかなければならないでしょう。

戦国時代においても昭和の戦争の時代においても、"戦争を終わらせるための戦争"という価値観が隆盛を極め、戦国時代においては"天下布武"、昭和においては"捻じ曲げられた八紘一宇"がその精神的支柱になりました。そしてその前の時代には必ず"愛や平和をただなんとなく叫んだ泰平の世"があったわけです。2015年がそのような時代背景を持っているかどうかを判断するのは容易でしょう。戦国の世に突入するのは折り込み済みだったのではないでしょうか。

しかし、今回の戦国の世がこれまでのものと何が違うかと言うと、国家の枠を超えたヨーロッパのカトリックプロテスタントの戦いに似たものが起こる可能性があるということです。つまり、私たちが(国家+戦争)という古い価値を哲学的に完全に対象化できたときに、新時代のプロテスタントが生まれるということになります。

これが何をきっかけに始まるかと言えば、アキバとヲタクであるということは間違いがないでしょう。

戦争と聞くと皆、国家間の戦争をイメージしますが、TPPやFTAを考えてもわかるように将来的な国家の関係性は市場統合・通貨統合になっていきます。世界があるひとつの情報網でつながろうとしている今、何らかの価値が一個、独立して繁栄していくなどあり得ない話です。外からの情報を一切遮断してコントロールしようと思っている北朝鮮でさえ大きなうねりに逆らうことは不可能でしょう。

だからと言ってTPPを推進しているわけではありません。問題は統合される未来においてどのように自らのアイデンティティを保っていくかが時代のテーゼになっているのです。中国や韓国のゆすり・たかり・難癖はこの東アジア的嫉妬が根源的テーマになっていることを理解しなければなりません。つまり、日本が発信する東アジア像以外のものを生み出せなくなるほど日本の文化発信力が巨大であるということです。これは今やアジアを超えて世界を包括しているということにも私たちは気づかねばなりません。

つまり、世界の人々は、世界の未来の姿を日本の文化的サポートなしでイメージできなくなっているのです。これを"日本が素晴らしい"という結論に結びつけてはいけません。ここ最近の我が国の文化的創造力というのは一国のレベルを超えるほど凄まじいものがあります。これは我が国の力だけではないことをまず認識する必要があります。これは謙虚さとかそういうものではなく、論理的帰結です。

このような未来の姿をした日本が積極的に核武装し、隣国に反撃しているとしたらどうでしょう。確かに力を持てばこれまでの鬱憤を晴らしたいのはわかります。しかし、われわれ日本人の文明的目的はもっと別のところに存在します。それらを積極的に理解し、適切な処置を施していくというのが私たちの役目です。そのために哲学カフェを立ち上げております。そしてその哲学的viewから積極的に世界的統合を行っていくために現在、目的意識をしっかりと持ったバイリンガル、ポリグロットの方を集めています。

というよりは、日本的な"察し"の文化を理解する日本人よりも日本的な方たちを集めていると言ったほうが正確かもしれません。きっと皆、何が日本的かということを深く理解するに至るでしょう。これが冒頭の『深い日本神話化』というキーワードにつながってきます。

地震津波、あるいは原発問題、それらは全てつながっています。311以降、私たちは深く暗い地底を彷徨ってきました。三年目のプラハの春が自爆史観にならないよう冷静な封印解除をお願いする次第であります。




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