寄せては返す-麓・葉・歯・羽・波- 〜 母なる樹と母なる泉に寄せて 〜


セッションお待たせしている方、申し訳ありません。セッションを進めながら外郭部分をまとめつつ核心に迫っています。外郭部分は他の方たちとの接点もあるので、こちらにUPしながら個々に関わる部分はメールでお伝えさせて頂いております。

伊勢神宮

・木造御神像 17躯
  大山祇命(おおやまつみのみこと)坐像
  中山祇命(なかやまつみのみこと)坐像
  麓山祇命(はやまつみのみこと)坐像
  正鹿山祇命(まさかやまつみのみこと)坐像
  䨄山祇命(しぎやまつみのみこと)坐像(「しぎ」の漢字は篇の上部が「今」、下部が「酉」、旁が「隹」)
wikipedia:大山祇神社

麓山祇命というのは、昨日書きましたミツハのハ(葉)につながります。

wikipedia:葉山町の葉山の語源も色々と説があるようですが、麓山祇命を祀るのが東北に結構、ありますから葉山の語源が海人族を媒介とした麓山祇命である可能性も否定できないですね。

葉山から眺める富士山は最高です。距離は離れてますが、まさに麓の水際であるといっても良いです。

「葉」が「際」を意味するというのは、柊や榊でも確認することができます。言ってみればこれはフナド・クナトの神の一種であり、磐境文化にも遡及できるかなり古い時代の文化になります。

「葉」と「歯」が同じ発音なのも偶然ではないでしょう。口は体内と対外をわける境界線です。

wikipedia:お歯黒の起源もよくわかってないらしいですが、おそらくは道祖神のように悪いものが口を通して入ってくるのを”黒”で防いでいたのではないかと思います。

古墳時代の埴輪や人骨からも発見されているので、かなり古いですよね。

黒(ネガティブ)に対して黒で対抗するという陰陽道とかグノーシス的な側面もあったかと思います。


この他、気になることとしては

ハハキは箒(そうじに使う)でもあり、伯耆国も関わっていると思います。

「ハハキ」を含む例文一覧該当件数 : 2件

出雲国の東側に隣接していた伯耆国は古代には伯伎(ハハキ母の港)と呼ばれた。

Hoki Province, adjacent to the eastern part of Izumo Province, was called Hahaki (which mean 'mother's port') in ancient times. - Wikipedia日英京都関連文書対訳コーパス

「ハハキ」とは「蛇木(ははき)」あるいは「竜木(ははき)」であり、直立する樹木は蛇に見立てられ、古来祭りの中枢にあったという。

The word 'Hahaki' means 'snake tree' or 'dragon tree' and straight trees were originally the center of festivals and were portrayed as snakes. - Wikipedia日英京都関連文書対訳コーパスweblio辞典

あるいは

伊勢神宮には「波波木(ははき)神」が祀られているが、その祀られる場所は内宮の東南、つまり「辰巳」の方角、その祭祀は6、9、12月の18日(これは土用にあたる)の「巳の刻」に行われるというのである。「辰」=「竜」、「巳」=「蛇」だから、蛇と深い関わりがあると容易に想像がつく[1] 。ちなみに、「波波木神」が後に「顕れる」という接頭語が付いて、「顕波波木神」になり、アレが荒に変化してハハキが取れたものが荒神という。wikipedia:アラハバキ