Inagawa salvation〜聖壇の鼓動〜
アクロポリスの源流の中に我先に立つ女神あり
その女神 常にシャドウ
聖壇に於ける光の放射
その外側に存在するものあり
そのもの堕天せし 光
私たちの心にもその堕天せし光あり
もうひとりの自分 語りうる
それでよいのか 理想はどこだ。。
『ハシュレイ卿、ヤマウタの民がまた謳っております。滅びを前に宴とは気でも違っているとしか思えません、あのような時代遅れの青銅の剣と鐘でどこに勝ち目がありましょうか』
『いや、掲げたあの紋章を見てみよ、あのものたちが砂鉄から鉄を生成する方法を知っていることを証明するトリスターの紋ではないか』
『ではなぜあやつらは鉄を用いないのでありましょうか』
『かつてバビロニアでもシュメールの流れをくむ黒髪黒眼のものたちは鉄よりも青銅を好んだと聞く。その理由はなんでも都市の守護神が龍と獅子であったかららしい』
『それは解せませぬな。我々ギリシャポリスがエジプトと文化結合した時、文化と哲学性は歴史的に頂点に達していたはず。イシスオシリスが我々の都市守護神アテナイに統合された時、諸ポリスを超えた熱狂があったではないですか?よもやハシュレイ卿はその“国が常しえに立つ”人類の哲学性の極限をお忘れなったのでありましょうか?』
『まさかそのようなことはない。しかしあのものたちを見てみよ。我々が数々の戦乱を通して勝ち取ってきた“最高の理性”を理解しているかのような“攻撃的融合”はどう受け止めればよいのだ、人類最高の理性をなぜあのものたちは剣を用いず表現できるのか、、』
『ヤマウタの民はそれを“ゆわいの祈り”と呼んでいるらしいですが我々のアテナイの鼓動とかけ離れているため野蛮としか言い様がありません。しかしハシュレイ卿がおっしゃるような“最高の理性らしきもの”があるとすれば、あのものたちの寸分も狂わぬ同一性の踊りと謳。我々には理解できぬ強力な神を戴いているのかもしれません』
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