Holy night

人間は常に神聖さを求める生き物です。

美しい景観というのは常に私たちに神聖さを与えてくれます。


この神聖さが様々な土地神さま(自然霊)の起源なのですが、今は様々な原因によってそれが失われようとしています。


ほとんどの場合、景観そのものがご神体なので近くに高速道路ができたり、ビルができたり、またそのことによって神聖視されていた泉が枯れたりしますと、当然のことながら、その場の自然霊の一部はいなくなります。


いつの頃からかその自然霊にオリジナルの名前をつけるようになりまして、皆でそれを呼びあっていました。これが地名のひとつの興りでもあります。

岬や湾(浦)は、おそらくひとつひとつが精霊に近い呼び名です。


埼玉県の三峯山や福岡県の八女などには山を指して“あの神(女神)は誰ぞ?”的な逸話が残されています。

そんなに前の話ではありません。歩く妖怪大全集Pちゃんによれば江戸末期頃まで多くの人にとっては山は女神であったようです。


そのようは神聖山、今となっては削られ、道路をかけられ、トンネルを掘られた山も少なくありません。