本当の登美 〜 山に美しく登るコツ 〜

人は誰でも自分のことを理解して欲しいと願っているし、自分のことを正しいと思っています。なぜなら、それぞれが歩んできた人生そのものににどのような嘘もないからです。言葉で嘘をついても歩んできた人生は、誰にとっても100%の真実です。

『富』は心が富むためのものであったはずですが、いつの間にか心が荒む原因を作っています。

自分が富むことだけを考える人は、あるいは自分の将来が富むことだけを考える人は、自分や自分の家族と社会の間にベルリンの壁という高い壁を作り、個人主義という自己正当化で自分の殻に閉じこもることを是としています。

しかし、本来、社会の中には壁などはなく、愛と赦しに包まれています。それに壁を作るのは自分の心です。この部分においては”思考が現実を造る”という原理は正しいと思います。

自分たちが毎日、口にしている食べ物は自分以外のお百姓さんが毎日、汗水垂らして働いた結果、生まれたものであります。

それを「百姓はお金をもらっているのだから作るのは当然だろ」と思ってしまったら全てが終わりです。何度も書いていますがこの世で最も尊いことは、<当たり前を当たり前と思わない精神>です。

その最も根源的なものが、日月星・水・命です。当然のことながら自分の将来・地位/名誉・余りある財産などがそこに入ってくるはずもありません。

貨幣の歴史を少し述べれば、上代に和同開珎などの貨幣が作られましたが、すぐに衰退して平氏の時代には宋銭が輸入されて、貨幣として用いられていました。

それも平氏滅亡によってすぐに衰退しましたから、正味、日本で流通していたのは米や物々交換という手段です。戦国時代になって武田信玄が最も早く地域通貨を導入し、それが結局、徳川の共通貨幣の概念へとつながっていきました。その後、明治時代になって近代的な貨幣制度が確立されるに至るというような経緯なので、我が国の貨幣制度の歴史はそれほど濃厚ではありませんし、歴史は非常に浅いです。それよりも物々交換や米による価値交換の方がよっぽど発達していました。

だからこそ物の有り難味を理解できる本質的な社会が継承されてきたのではないかと思います。物は腐りますから、使わないといけません。だからこそ価値が流通するのです。

逆に現在の貨幣は腐りませんから、人間が必要以上に貨幣を溜め込もうとします。そこに貪欲さが生じます。ここにGreed資本主義の欠点がありますから、だいぶ前から新たな地域通貨を導入しようとする人たちの協働をしてきました。

通貨は実は選挙権よりも民主主義を行使する道具です。円の下で強力に作用する地域通貨を作れば、円そのものを監査できる国民監査の力を持たせることもできるのです。

その地域通貨には時間によって腐敗する機能が付加されています。つまり、お金を使わないと価値が減っていくのです。現代の感覚に慣れている方はその意味をすぐに理解できないし、そのシステムに大きな恐怖を感じると思います。

恐怖を感じる人は、自分が通貨によってコントロールされていることを深く認識しましょう。それは貪欲さなのです。

本来、貨幣は社会資本を公平に分配するための単なる手段です。それが今となっては、社会資本の意味を知らない人たちが自分の将来を安定化させるためにそれを悪用しているのです。社会資本とは皆(公)のものです。その公のものを奪い合って大元を破壊しているのが現代日本社会です。

社会保障制度を拡充すればその不安も減ることと思いますが、日本人の問題の本質はそこにはありません。現在に感謝する”足るを知る”精神を忘れたことに全ての原因があります。これを言いますと必ず向上心は大事だという方がいますが、”足るを知る”精神と武士道という向上心の塊りの精神が日本の文明の根幹を作ってきたということをもう少し勉強されたほうが良いかと思います。”足るを知る”というのは向上心を抑制するものではなく、むしろ飛躍させるのです。

大抵の場合、不安を肯定する人たちは、貪欲さに捉われ、”足るを知る”を否定します。これは現代日本人のあるひとつの大きな思考パターンです。

その結果、稼ぎが良いパートナーを見つようとする。その拝金主義的な理想投影に耐えられる人間はそれほどいないでしょうから、離婚する⇒出生率が下がる⇒年金が崩壊する⇒社会不安が増大する。このようなデフレスパイラルになっているのです。自分の不安が社会制度に起因していることを深く認識しましょう。そしてそれを変えようとしている人たちに力を貸して上げましょう!政治家に期待してもだめです。彼らは社会を変革したいのではなく政治という職業を選択しているだけですから。

私はこのような社会を変革するために、社会起業家群の増発とそのベースアップに心血を注いでいます。是非、皆で新たな日本社会を創造していきましょう。

将来に対する不安は誰にでもあります。しかし、その将来に対する不安で現在の感謝や有難さを認識できていないとすれば、それはとても悲しいことです。何回も言うように未来は現在の積み重ねでしかないのです。

スピリチュアルの目的は、この不安(anxiety)を消すことでもあります。その不安を正当化し、その不安を消すためにお金やパートナーを手に入れようとすることは、自分の欲望の下に他を支配することであるということを認識しましょう。

お金とはもっと神聖なエネルギーです。社会のために尽くした結果、与えられる清廉なエネルギー、それが『金』です。将来の安心の代替のために使うべきではありません。

自分の将来の不安を消すためにすることは、お金を稼いだり地位名誉を獲得することではなく、自分の不安を精神的に消すことなのです

今、このような状況の時に、お金をしこたま持っていたとしても、TPPで日本人の個人金融資産が流出すれば、日本国はデフォルト気味になって『円』は、ただの紙切れになります。そのような時に自分の未来だけを守ろうとしても意味のないことです。家が壊れかかっているのに、自分の部屋を守ろうとしているのです。

以前からこれも何度も書いてきていますが、どのようにお金を稼ぎ、どのようにお金を使うのか、それこそが重要な視点です。それが最も確かな選挙権ですし、最も重要な国民審査権です。


もう一度、私が10年以上前に感銘を受けた教育論ルソーの『エミール』の一文を貼っておきますね。

人はたいてい、人生の限界をできるだけ長く考え、その限界まで達する可能性をそれぞれの年齢において決めるけれども、人間一人一人の寿命ほど不確かなものはないのである。この一番遠い限界にまで達する人はきわめて少ない。そうなると現在を不確かな未来のために犠牲にし、子供にあらゆる種類の枷をはめ、彼が決して享受することはあるまいと思われる、何だか訳の分からない幸福と称するものを遠い将来に用意するために、まず子供をみじめにすることからはじめる、あの野蛮な教育を、どう考えたらよいというのか。教育とは?

大和言葉のトミはもちろんここで何度も言及しているようにトミナガスネヒコのトミです。ナカトミのトミです。中が富むということは中庸であり、中瀬の瀬織津姫であるということも何度も書いてきました。これが神道のど真ん中ストライクゾーン、根本原理です。

少しキツイ部分もあるかもしれませんが、弊ブログを読んでくださってる方々には社会制度による精神コントロールの呪縛から脱してもらい真に自由な社会の創造へと進んで頂きたいと思っています。不安に捉われていても仕方がありません。禅においては感情に捉われること自体が悪とされます。不安を背負って山に登る人は荷物が大変です。

捨てなければいけないのは、荷物ではなく不安という観念です

信頼できる仲間や見知らぬ人たちに助けられた経験を持つ人は、不安を持っていません。そこに社会、そして社会資本があるからです。子供時代、濃密な地域社会で愛されて育った人はお金を稼ぐよりも、社会に還元しようとします。全ては子供時代に根があるのです。だからこそ私たちは子供には愛ある社会を提供しなければいけないのです。

私たちの活動はそういう精神改善のためにあります。自分と向き合うことによって心に花を!

先ほど神名ブレスをUPしております。よろしかったらご覧くださいね。

いつもありがとうございます。クリスマスまでもう少しです。
全ての方に聖夜が訪れますように☆



Mika Nakashima - hitoiro
歌詞はこちら(Y!MUSIC)からどうぞ。名曲ですよね。結構、好きです。

人気ブログランキングへ

Visionary ONE ホームサイト

Visionary ONE 携帯版

〜☆引用と著作権について☆〜
出版物の著者の方は、引用元(著者/ブログ名/記事名)をご明記下さい。当ブログ記載の事柄は引用以外は全てオリジナルですので、孫引きなどもご遠慮下さい。また当ブログの内容を引用して古代史ワークショップを開催したり、メールマガジンで流用するなどの行為もおやめください。個人の方については通常の引用で結構でございます。ご自由にどうぞ。